駆け引き

女「庭さんは彼女いるんですか?」


男「いや、いません。○○さんはいるんですか?」


女「・・・・・はい。ごめんなさい。」


男「・・・・・・・・・。」


女「・・・・・ショックでしたか?」


男「ぁ・・・、はい。ショックでした。
  でも、彼氏いるのにこうして僕と会ってていいんですか?」


女「俺よりいい人が現れれば、そっちに乗り換えてもいいよ。
  って言われてるし・・。」


男「えっと・・・それはどういう事か分からないんですけど。
  というか、そんな事言う彼氏ってどういう人ですか?」


女「庭さんよりも年上ですよ。28歳の人なんですけど、フリーターなんです。
  周りから見ると付き合ってるのか付き合ってないのか分からないんですけど。
  最後にどこかに出掛けたのも11月中頃で、それでも3ヶ月ぶりとかで。
  彼のバイト先の女の子にも手を出してるみたいだし・・。」


男「でも別れないって事は、その人の事好きなんですよね?」


女「わからないです。ほっとけないっていうか・・・心配っていうか。」


男「情で付き合ってるって事ですか?」


女「そうなるかもしれません・・・。」


男「あの・・・・。
  もう分かってると思いますけど、僕はあなたの事が好きです。
  あなたと付き合いたいと思ってます。」


女「・・・はい。ありがとうございます。嬉しいです・・。」


男「考えてもらえますか?」


女「・・はい。時間かかるかもしれませんけど、考えさせて下さい。」



だいたいこんな感じでした。
彼氏がいるのはやっぱり凄くショックで、でもいるんなら仕方ないなって思いました。
だけど、聞きようによってはどうしようもない彼に大事にされてない彼女の話を聞いてて、
「はい、そうですね。大変ですね。」と人事のように相槌を打つ事がどうしても出来なくて、
その日に告白するつもりなかったんですが、今気持ちを伝えないといけないと思って言いました。



帰り道、もしかしたら直接会って話せるのは今日が最初で最後かもしれないと思い、
気持ちを全部ぶつける事にしました。
ほんとは全然考えなしなんですけど、体が勝手に動きました。


「そんなどうしようもない人に、○○さんを渡したままにしておきたくない。」


「僕なら、○○さんをもっと大事にしてあげれる。」



どこまで伝わったか分かりませんが、彼女が出す答えを待ちたいと思います。
最初に彼氏いる事を伝えてくれたのは彼女なりの誠意だろうし、
こっちも誠意をもって受け止めようと思います。
例え答えが良い結果であろうと、悪い結果であろうと。